武道・武術では姿や構えの「美しさ」を重視します。
ここで言う美しさは審美的な意味ではありません。
何となく武術っぽいから。見栄えが良いから。その様な目的で姿を正すように指導しているわけではありません。
審美的でないならどの様な観点から美しいとしているのか。
それは機能的な面からそのように求められているのです。
つまり、美しいか前や姿とは、「理」に適っているので美しいと言えます。
正しく機能美ですね。
機能美というと大層味気なく聞こえてしまうかもしれません。
武道・武術においてはその様に表現すべきではない、とする方もあるでしょう。
しかし時も変われば言葉も変わる。
どこまでも当時の思想に根ざし、理解しにくい表現を用い続けるのもいかがかなと感じます。
残すべき伝統・思想・妙味はあって良いかと思いますが、少なくとも時代に合わせるべき部分もあると思います。
そのバランス、つまり中庸であることも武術の本質に近いと感じます。
拘らず、固執せずですね。
多少俗な見方をすれば、やはり機能美であっても審美的な部分に通じますので、その立ち姿や振る舞いは、美しく映るものです。
そのようにしなやかで美しい姿を獲得するために、武を学ぶという動機も大変良いと思います。
今時生死をかけた戦いのために、と言われれば、むしろ私の方が警戒してしまいます笑
姿の美しさ。武術は武術なりの美しさは、このような機能美に支えられたものです。
老若男女 姿の美しさを求めてみるのも良いかもしれませんね。
東京 新宿 古武術・古武道・剣術等の武器術を学べる道場「甲州流柔術」
師範 埴原有希士
コメントをお書きください